大晦日、三崎vs秋山戦がノーコンテストになったことについて

昨年の大晦日やれんのか!で行われた一戦は当初三崎和雄のKO勝利と言うことになったが、その後フィニッシュとなった秋山への顔面蹴りについて「ルール違反ではないか?」と秋山サイドから抗議があり、大会実行委員会は今回大晦日の一戦はノーコンテストにするという裁定を下した。以下スポーツナビの記事を引用。

昨年大みそかさいたまスーパーアリーナで開催された「やれんのか! 大晦日!2007」で行われた三崎和雄秋山成勲の試合判定をめぐって秋山陣営から抗議文が提出された問題で、大会実行委員会では協議を行った結果、三崎がグラウンド状態の秋山の頭部を蹴った行為は「ルールに抵触している」と判断し、ノーコンテストの裁定とした。

 問題となっていたのは、1ラウンドの途中、三崎の左パンチが秋山の顔面にヒットし、倒れた秋山の顔面を三崎が右足で蹴り上げた行為だ。当初は、秋山のダメージが大きいと見たレフェリーが両者を分け、三崎のKO勝利が告げられた。
 しかし、秋山陣営では、グラウンド状態だったにもかかわらず、頭部を蹴られたことについて実行委員会に抗議文を提出した。

 これを受け、実行委員会は、島田裕二ルールディレクターを中心に、試合映像をチェックするなどして検討・協議を重ねた結果、「三崎の明らかに四点ポジションにいる選手を蹴りに行く行為自体は、ルールに抵触している」と判断。三崎のKO勝利を改め、ノーコンテストの裁定を下した。

 実行委員会では、この試合を裁いた野口大輔レフェリーの「流れのなかでのフィニッシュ」という判断自体は、その時点での判断としては何ら瑕疵(かし)のないもので、処分を問うことはないとしている。また、三崎vs.秋山戦は「継続的なイベントではないため、これを受けて再試合を組むことを約束するものではない」としている。

■以下は島田ルールディレクターの見解

 このたび秋山選手からの抗議文に対しての競技統括としての見解を述べさせていただきます。三崎選手の蹴りに対しては反則とも反則でないとも取れます。一連の攻撃の流れで起きた行為ですので、非常に判断が難しいと言わざるをえません。しかし、ルール会議において選手及びセコンドには、『本イベントは、旧PRIDEルールとはまったく違う禁止行為のあるルールですので必ず気を付けてください、そして疑わしきは罰します』と通達していました。そうした意味においては選手サイドのルールの把握の乏しさも認識されます。これにより、三崎選手の明らかに四点ポジションにいる選手を蹴りに行く行為自体は、ルールに抵触していると判断せざるえません。つまりその行為自体がフィニッシュにつながり、一方の選手が試合続行不可能になったというケースは、私の経験値で言えば、1999年9月に行われた「マーク・ケアー × イゴール・ボブチャンチン」戦に、非常に近いケースであると思われます。
 よって今回は、ノーコンテストが適切ではないか、というのが協議陣の判断です。
 今後はより一層、選手には疑わしい攻撃をしないという抑止力になればと思います。そして私も益々の精進をしてジャッジング向上をしていく所存です。

一昨年の桜庭戦の事件があったので秋山は完全なる悪役。対する三崎和雄はヌルヌル秋山をぶっ潰す正義の味方という図式でやれんのか!全試合の中でも一番注目度が高かったと思われる。俺目線で見れば秋山の国内復帰戦の相手に三崎和雄をブッキングしたのは「さすが旧PRIDE」という感じがしたし、今現在日本で実現可能な最高のマッチメイクだと思った。
そして試合は、三崎が豪快なKOで勝利したかに思われた。が、今回ノーコンテストの裁定が下ってしまった。

秋山はこの一戦について抗議し、ノーコンテストにすることによって戦績のキズは一つ消えたが、ファンの脳裏から秋山が三崎に潰されたシーンは決して消すことはできないし、商品としてみたときの秋山の勝ちを著しく低下させたと思う。
日本の格闘技界であれだけのヒールはいないのに、自分はヒールとして自覚していなかったのだろうか?ヒールは抗議しちゃいけないんだよなぁ。これは俺が昔からプロレスを見て育ったからの目線なのか?とにかく秋山が抗議したことによって今後の秋山の方向性が見えなくなってしまう。
今日はここまで。